第135回【解答】

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【問題】

長歌を聞きて、「これはいかがとおぼつかなく思ひ候ひつるに、めでたさよ。これを承り候へば、身も涼しく、うれしき」の「これはいかがとおぼつかなく思ひ候ひつるに、めでたさよ」の部分を口語訳せよ。
(神戸大学)


【解答】

全体の訳は、

長歌を聞いて、「これはどうかと不安に思っておりましたが、なんとすばらしいことよ。これを承りましたので、体もさわやかになり、うれしいことです」。

問われている「これはいかがとおぼつかなく思ひ候ひつるに、めでたさよ」の部分の訳は、

「これはどうかと不安に(気がかりに)思っておりましたが、なんとすばらしいことよ」

となる。

重要単語は「おぼつかなし」と「めでたさ」の2つ。
「おぼつかなし」はAランクゴロで、「気がかりだ。不安だ」と訳せば正解。
「めでたさ」は形容詞「めでたし」の名詞形で、意味は「すばらしいこと」。
こちらも必ずゴロの確認をしてほしい。

「思ひ候ひつる」は丁寧語「候ふ」と完了の助動詞「つ」の訳に注意。

最後のポイントは接続助詞「に」だ。
接続助詞の「に」の用法はすでに学習したように、順接・逆接・単純接続とあるが、ここでは逆接で用いられていて「〜が・のに・けれども」と訳す。

こうしたところも得点に絡むので注意して訳そう。

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