では、京大の問題の解答解説です。

まず、「こと」は「言」と漢字をあて、「言葉」の意味です。ただ、「こととふ」全体で「物を言う」という意があり、「ぬ」はここでは打消なので、「こととはぬ」=「物を言わない」と訳します。

「まくほしき」は「まほしき」の古い形なので、希望「~したい」と訳します。
「とはまくほしき」=「問い(尋ね)たい」。
「哉」は「かな」と読んで詠嘆の意で、「~よ」と訳します。

あとは適宜言葉を補って訳すと、

「物を言わない桜の花だとは思うけれども、(毎年、親や兄弟たちが花見をして楽しんだ)昔のことを(覚えているかどうか)尋ねたい庭の桜であるよ」

となるのですが、( )の中については、和歌の手前の本文を掲載できないので、この和歌だけでは補えない部分なのですが、実際の京大の試験においては、( )の内容がどの程度補えたかが得点を左右するポイントにもなります。

それにしても京大での生活は、時代に流されず、物をゆっくり考えることができたという点で、今の板野の財産になっています。

京都にキャンパスのある大学を志望している人も多いと思いますが、かけがえのない大学生活を伝統文化のある京都で送れることは、人生においてとてもプラスだと思うので、来年の合格を目指してしっかり頑張ってほしいと思います。

京都は、本当に、いいですよ~!
大学に入ったら、(恋人と二人で)鴨川の川べりをのんびりと散歩してください。

ただし、合格をつかむまでは勉強一本で!!

○ひとつのことに心を集中しなければならない。自分が決めたひとつのことに的をしぼり、突き進め。
byジョージ・パットン