センター評論で、解答の根拠は傍線部から何行程度離れたところにあるかを調べてみると、次のような結果になりました(1990~2016年本試験)。

前7~20行以内……7.4%
前6行以内…………51.2%
傍線部自体…………2.5%
後6行以内…………27.3%
後7~18行以内……11.6%

大きく言うと、センター評論では傍線部の前後6行以内(傍線部自体を含む)に解答の根拠がある確率は81%にも上ります。

80%以上の傍線問題が傍線部の前後6行以内で解ける以上、速度優先の解き方として、「読みつつ解く」というスタイルのマスターはセンター評論の攻略上避けて通れません。

文章の途中で設問を解くのは思考の中断、あるいは筆者の主張を読み取る過程での邪魔になるので、慣れるまではやや難しい作業ですが、現実的に制限時間の厳しいセンター試験においては、一度全体を読んでから解く、というやり方では時間制限内に解き終わりません。

センター評論の出題者の意図は、どうやら次のようなものだと推測されます。

○問1は漢字問題→漢字の意味を理解しているかどうかを問う。
○問2から問5までの傍線問題は、傍線の前後にきちんと解答の根拠を探して論理的に解けるかどうかを問う。
(ただし問2~5でも、「文章全体」を押さえて解け、等の指示がある場合はそれに従った読解をすること)
○問6で文章全体の内容や文章構造、構成等が把握できているかどうかを問う。

こうした出題者の意図からセンター現代文を見ていくと、「どう読み、どう解けばいいのか」がわかり、勉強する指針にもなります。