前回まで、10回にわたって、現代文の読み方について、「ではなく」などの言葉の〈サイン〉に注目して、「筆者の言いたいこと」をつかむ方法を解説してきました。方法を理解したら、あとは実戦的なトレーニングあるのみです。学校や塾・予備校の授業で扱った文章を用いて、マーク・線引きする練習を積み重ねてください。
さて、今回からは〈解き方〉へと話を進めていきたいと思います。〈読み方〉を身につけたら、次はその読みを問題を解く段階で活かすことです。勘やフィーリングに頼らずに、確実に問題が解けるようになりましょう。
ところで、問題を解くということに関して、国語の先生は口をそろえて「本文から解答の根拠を見つけ出して答えなさい」と言いますよね。入試現代文はこれがすべてと言っても過言ではありません。その証拠に、問題の冒頭には、「次の文章を読んで、後の問いに答えなさい」と書かれています。与えられた文章の中に、解答に必要なすべてがある。この点は、前提となる知識が求められる他の科目との決定的な違いです。
現代文が苦手な受験生というのは、「これはこういうことだろう」と勝手に解釈して、間違えます。現代文で求められるのは、アナタの主観的な考えではありません。文章を客観的に読み、それをもとに問題を的確に解くことなのです。だいたい、受験生がそれぞれに自分の考えを述べていたら、正解は決められないではないですか。
ですから、解答の根拠は本文中に必ずあるということが大前提ですが、では、どのようにしてその解答の根拠を見つけ出せばよいのでしょうか? その答えはハッキリしています。〈読み方〉で身につけた言葉の〈サイン〉を手がかりとするのです。
出題者の立場から考えてみましょう。どのようなところに傍線を引き、問題を作成するでしょうか? 受験生に求めているのは、「筆者の言いたいこと」を的確に押さえることです。ならば、「筆者の言いたいこと」が解答の根拠となることは明らかでしょう。そこから外れた内容で問題を作るというようなことはまずありません。
「AではなくB」の構文では「筆者の言いたいこと」はBにあるのですから、解答の根拠となるのはもちろんBです。幅広い指示語「このような」の後にはそこまでの内容をまとめたキーワードが来ますから、もちろん解答に直結します。このように、言葉の〈サイン〉を活かして、解答の根拠を見つけ出してほしいのです。
次回からは問題の解き方を具体的に説明していきましょう。

※この記事の内容について、詳しくは『新ゴロゴ現代文』〈基礎~必修編〉〈共通テスト編〉で解説しています。