今回は、反語形としては最もよく出てくる、疑問詞の「豈」を使った例文です。訓読と

ともに適切に訳してください。

問題 次の文を反語で訓読し、解釈せよ。

 豈以死倍吾心哉。 ※「倍」は「背」に同じ。

正解

訓読 豈に死するを以て吾が心に倍(そむ)かんや。

解釈 相手が死んだからといって私の決めた心に背いたりはしない。

解説

 『史記』にある一節です。季札という武将は、徐君が自分の剣を欲しがっているのに気づいていて、贈ろうと思っていたのですが、除君は亡くなってしまいました。亡くなったのですから受け取れませんと言う徐君の従者に対して季札が言ったのがこの言葉です。「背」は動詞では「そむく」と訓みます。

☆今回扱った句形は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。