今回も前回から引き続き累加形を扱います。限定と反語を組み合わせた形も累加になることを押さえておいてください。

問題 次の文を訓読せよ。
 王如用予、則豈徒斉民安、天下之民挙安。 ※ここでの「如」は「もし」と訓む。

正解 王如し予を用ゐば、則ち豈に徒に斉の民安きのみならんや、天下の民挙げて安からん。

解説
 限定の副詞と反語の疑問詞「豈」を組み合わせると、「~だけだろうか。いや~だけではない」と累加の意味になります。前回も触れましたが、限定の副詞の訓みは「ただに」と変わりますので注意してください。本問の文は『孟子』にある一節で、「王が私を用いてくれたならば、斉国の民だけでなく、天下の民がみな安らかに生活できるだろう」と、孟子のなみなみならない自信がうかがわれます。

☆今回扱った句形は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。