第29回【解答】

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【解答・解説】

「かは」「やは」という語を見たらすぐに反語と判断してほしい。
反語の訳の基本は「〜だろうか、いや〜ではない」だが、センターでは文意的に反語と判断して解答するものが多い。

ここでは(1)が正解で、「いったい何になろうか」の後に「いや何にもならない」が省略されている形。

(2)の「どうしたものだろうか」は疑問にすぎず、その場合に対応する古文は「いかにせむ」なので×。
(3)と(4)は反語的内容だが文意がまったく合わない。
反語の語句としては「いかが(は)せむ」が大切で、「どうしようか、どうしようもない」と訳す。

反語は要するに否定なので、結論的に「〜ない」という方向のものを選ぶのがポイント。

たとえば、「雨やは降らむ」というのは、要するに「雨は降らない」ということが言いたいのだ。
口語訳としては、「どうして雨が降ることがあろうか」。

文末が「〜か。」となっていても、文意として否定的な内容になっているものは、反語と判断できるようにしておこう。

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