問題演習(9)
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■問1■
( ) his advice, we would never have finished the work on time.
(1) Accepted
(2) Excluding
(3) Not for
(4) Without
■解説■
この問題の手がかりは、カンマの後の文にあります。
助動詞の過去形 would が使われているのがポイントです。
助動詞の過去形が用いられるのは、
@ 丁寧な表現
A 仮定法
のいずれかになります。
文法問題で頻出なのは、もちろん後者です。
仮定法は、「事実に反することを述べる」場合に用いられます。
問題文で、
「彼のアドバイスが( )、私達はその作業を予定通りに終えることは決してなかっただろう。」
と言っているということは、実際には、
「彼のアドバイスがあったから、その作業を予定通りに終えた。」
と考えることができます。
その事実に反する内容を仮定するので、
「彼のアドバイスがなければ…」
という文にすることになります。
よって正解は(4) Without になります。
以下に仮定法の暗記事項をまとめておきますので、しっかり覚えましょう。
◆暗記事項@
「もし〜がなければ」
If it were not for 〜,
= Were it not for 〜,(ifの省略による倒置)
= But for 〜,
= Without 〜,
「もし〜がなかったならば」
If it had not been for 〜,
= Had it not been for 〜,(ifの省略による倒置)
= But for 〜,
= Without 〜,
◆暗記事項A
It is ( high / about ) time S V過去形.
「(もう/そろそろ)SはVするころだ」
◆暗記事項B
If S should V, 仮定法/命令法/直説法の文〜.
「万が一SがVするならば、〜」
◆暗記事項C
If S were to V, S' would [ might / could ] V'.
「仮にSがVするとしたら、S'はV'するだろう」
◆暗記事項D
I wish S 仮定法過去/仮定法過去完了.
= If only S 仮定法過去/仮定法過去完了.
= How I wish S 仮定法過去/仮定法過去完了.
(仮定法過去)「(今)〜ならばいいのになあ」
(仮定法過去完了)「(あの時)〜ならばよかったのになあ」
……………………
■問2■
Michael works very hard. That's ( ) I respect him.
(1) how
(2) the person
(3) the thing
(4) why
■解説■
これは簡単だったと思います。
正解は(4) why です。
That's why S V.
「そういうわけでSはVするのだ」
ついでに次の問題も考えてみてください。
I respect Michael. That's ( ) he works very hard.
この答えは、because になります。
この2つは紛らわしいので、区別ができていない人はここでしっかり把握しましょう。
That's why S V.
「そういうわけでSはVするのだ」
( 原因 → 結果 )
That's because S V.
「それはSがVするからだ」
( 結果 → 原因 )
この2つの文において、主語の That は「前文の内容」を指します。
その前文の内容に対して、That's ( ) 以下の SV が「結果」を表していれば、why が入ります。
逆に、That's ( ) 以下の SV が「原因」を表していれば、because が入ります。
Michael works very hard.(原因) That's why I respect him.(結果)
「マイケルはとても熱心に働く。そういうわけで私は彼を尊敬する。」
I respect Michael.(結果) That's because he works very hard.(原因)
「私はマイケルを尊敬する。それは、彼がとても熱心に働くからだ。」
この問題文を例にして、しっかり区別できるようにしておきましょう。
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