臣を遣はして反乱を鎮めしむ。
「文脈使役」と呼ばれる形です。
「使」「令」は用いていませんが、臣下の者を遣わす(遣臣)のですから、君主が臣下に反乱を鎮めさせた(鎮反乱)と解釈すべきでしょう。
書き下し文は
「臣を遣はして反乱を鎮めしむ。」
となります。
「臣」が使役の対象ですが、「遣」の客語ですので、「臣をして」と訓まずに、「臣を遣はして」と訓んでください。
同様に、文脈使役をつくる動詞としては、「命」「教」などがあります。
☆今回扱った句形は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。