【解答・解説】

(3)「推定の助動詞」が正解。

これは文法問題としては基本レベルですが、文法を勉強している人とそうでない人との差がはっきり出る問題です。

「苦しかんなり」の部分は「ん」という撥音便の下に「なり」が付いている形。
この場合の「なり」は、必ず「伝聞・推定の助動詞」になるので、正解は(3)。

細かくいえば「伝聞」なのか「推定」なのかを識別しなければなりませんが、今回は選択肢には「推定」しかないので答え一発!

撥音便になっている「ん」の箇所は、形容詞「苦し」の連体形「苦しかる」が変化したもの。
「苦しかるなり(元の形)」→「苦しかんなり(撥音便)」→「苦しかなり」
と変化します。

「苦しかなり」を元の形に戻せ、という問題も入試では頻出するので要チェック。

ちなみに断定の助動詞「なり」が形容詞に付く場合は、同じ連体形でも本活用の方に付くので、「苦しきなり」となります。