皆様、こんにちは。
ラーニング・ピラミッドという言葉を御存知ですか?
検索すると山のように出てきますので、是非とも検索してみて下さい。
そのピラミッドによると『最も学習効果の「低い」方法は「授業を聴くだけ」の学習』です。
そして『最も学習効果の「高い」方法は「誰かに教える」学習』だそうです。
前者は定着率5%で、後者は90%と言われています。
なんと18倍もの差があるのです❢
従って「学習内容のポイントを、なにも見ずに他者に説明する」=「セルフ・レクチャー」を、毎日毎日、実行することが重要なのです。
ちなみに、私の指導サイトである「鍛錬場( ⇒ http://juken.style/ )では、受講生に毎日、「セルフ・レクチャー」を録音して頂き、私のところに送付して頂いております。
そうすることで、実力を養成できるのです❢
前々回の答案御紹介と講評です。
ニュースを再掲します。
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以下のニュースを読み、190字以上200字以内で問題点を指摘し、解決策を述べよ。
環境省は2017年6月13日、強い毒を持つ外来種のアリ「ヒアリ」を国内で初確認したと発表した。中国から貨物船で運ばれたコンテナの内部にいるのを、兵庫県尼崎市で見つけ、消毒して死滅させた。環境省は「現時点ではヒアリが定着し繁殖している可能性は低い」としているが、念のため、周辺に侵入していないか緊急調査を始めた。
ヒアリは赤茶色で体長2.5~6ミリ。人が刺されるとやけどのような激痛が走る。毒針で何度も刺すほど攻撃性が高く、かゆみや動悸(どうき)などが引き起こされ、アナフィラキシーショックによる死亡例もあるという。
発表によると、中国・広州市の港から出航した貨物船で運ばれたコンテナが、2017年5月20日に神戸市の神戸港(ポートアイランド)に陸揚げされて2017年5月25日まで保管、2017年5月26日に尼崎市で積み荷を取り出す際に、内部でヒアリの集団を見つけたという。2017年5月6月1日に神戸市にコンテナを移動させて消毒を始め、2017年6月5日に終えた。
《 朝日新聞 2017年6月13日(火) 20時05分 配信 》
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[1] Nさん
日本に生息しない生物が、輸入物に付着していることを確認できなかった貿易会社に問題がある。従って、日本の貿易会社は輸入物の安全確認を強化すべきである。以下、詳しく述べる。過去にスーパーで売られていた輸入食品に危険な農薬が含まれていたというニュースがあった。このような輸入問題は貿易会社への不信につながる。これは公益を損なう。これを解決するためには、輸入品の検査を厳しくする法律を作り、適用させるべきだ。
(200字)
講評
・書き方が200字レベルではないですね。もう少し字数に応じた工夫をしてみましょう。
・例えば、順番を変えましょう。まず、「かつて、スーパーで売られていた輸入食品に危険な農薬が含まれていたというニュースもあった」を一番初めに書いて、「このように輸入品にまつわるトラブルが多いと、外国からの印象を悪化させてしまうので、問題である」としましょう。
・輸入品の検査を厳しくする法律、という発想は好ましいのですが、そうした「力づく」な解決策は、現場の不満をもたらします。
・ドラえもんのポケット的発想で「外国からの輸入品検査を極めて高精度で行う産業ロボットの開発」はいかがでしょうか?日本は産業ロボット界では世界最高水準である(例えばファナックなど)であることを示し、その開発は世界への貢献にもつながることを記述してみましょう。
・あくまでもワクワクするような未来、を創造することを意識してみましょう。
◎ 評価は60%です。
[2] Kさん
外来種が日本で繁殖して、環境に悪影響を与えているのが問題である。今回のヒアリについては、輸送前にコンテナをしっかり確認しなければならない。外来種の侵入経路は様々なので、全てを確認するのは難しいかもしれない。しかし、ヒアリのように毒を持ち、人間に危害を加えるような外来種は日本に持ち込まれてはいけない。だから、少しでも外来種が日本に入ってこないよう輸入する前に調査するといった対策が必要である。
(196字)
講評
・おっしゃりたいことはわかります。しかし問題提起の書き方が「一般」と「ヒアリ」の間をいったりきたりして、わかりにくい(このような書き方を「やじろべぇ」と申します)のです。
・解決策が解決策になっていません「少しでも~」と言われていることは、既に行っていることです。それでもヒアリが侵入してしまったわけなのです。
◎ 評価は30%です。
[3] R さん
コンテナが入港後しばらく何もせず放置される状況におかれる現在のシステムが問題だ。今回の場合放置していた間にヒアリが日本に侵入する可能性は十分にあった。今後温暖化の影響などで今まで熱帯地域などにしかいなかった外来動植物が日本に入り感染症などの大流行の可能性が高くなる。島国だからこそ貿易や旅行の侵入ルートで外来動植物侵入防止を厳しく行うべきだ。エボラ出血熱の時の様な厳重な検疫を行うべきだ。
(194字)
講評
・第一文と最後の一文を除き、文章展開が素晴らしく、まったく問題ありません。
・第一文は「放置」とありますが、ニュースからそのようには読み取れません。「検疫した」とは書かれていませんが、普通、すぐに検疫するでしょうね。
・最後の一文は「厳重な検疫を行うべき」となっていますが、それは現場への負荷を強めてしまう結果になりかねず、効果的かどうか怪しいです。ここはドラえもんのポケット的発想で「外国からの輸入品検査を極めて高精度で行う産業ロボットの開発」はいかがでしょうか?日本は産業ロボット界では世界最高水準である(例えばファナックなど)であることを示し、その開発は世界への貢献にもつながることを記述してみましょう。
・あくまでもワクワクするような未来、を創造することを意識してみましょう。
◎ 評価は60%です。
[4] G さん
物を輸送するということには、外来種がもたらされる危険が常について回る。広州での出港時、神戸での入港時に外来種の検査がなされなかったのは、各港でこうした認識が甘かったためだろう。こうした危険性を認識するのは当然として、出港、入港時に外来種が紛れ込んでいないか二重にチェックすることが肝要である。さらに、環境省等から専門家を主要港に派遣し、外来種に関する調査、研究を国を挙げて行うことも必要だ。
(195字)
講評
・外来種の検査がなされなかった、とはニュースには書いてありません。単にヒアリを発見出来なかっただけなのではないでしょうか。現代において検査・検疫がなされないということは、ありえないことでしょう。
・「二重にチェック」「専門家を派遣」・・・これらはいたずらに現場への負荷を強めるだけだと思われますので、効果的かどうか疑問です。ここはドラえもんのポケット的発想で「外国からの輸入品検査を極めて高精度で行う産業ロボットの開発」はいかがでしょうか?日本は産業ロボット界では世界最高水準である(例えばファナックなど)であることを示し、その開発は世界への貢献にもつながることを記述してみましょう。
・あくまでもワクワクするような未来、を創造することを意識してみましょう。
◎ 評価は50%です。