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漢文【重要漢字】第34回

 今回の問題は、センターで出題された文を題材としています。共通テストでも「すなはち」と訓む漢字は頻出ですので、しっかり整理しましょう。

問題 次の文の空欄に入る漢字として適切なものを一つ選べ。
 納巻者其旁、( )告之。 
※「納巻者」は試験官の意。「其」は酔って寝ている受験生、「之」は試験の終了を指す。
① 即 ② 乃 ③ 則 ④ 輒

正解 ②
解説  「乃」は、耳たぶのように曲がりくねった様子を表した文字で、そこから、竹のようには割り切れず、間を置く気持ちが込められて、「そこで」「やむなく」などの意で用いられます。本問の文では、酔って寝ている受験生のそばを通り過ぎた試験官が、どうしたものかと思いつつ、試験終了を告げたという文脈ですので、②「乃」が適当です。未成年者ならば心配ありませんが、試験前日に深酒するのはやめましょう。

☆今回扱った漢字は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要句形】第34回

 今回も逆接仮定条件からの出題です。仮定形でのみ用いられる熟語ですので、これは覚えてください。

問題 次の文を訓読せよ。
 仮令得田地、失兄弟心如何。

正解 仮令(たとひ)田地を得(う)とも、兄弟を失はば心は如何(いかん)。

解説
 「仮令」は熟語として「たとひ」と訓み、「たとえ~としても」と逆接仮定条件をつくります。助詞の「とも」に接続する用言は終止形で活用することにも注意してください。また、「縦」も「たとひ」と訓みますので覚えておきましょう本問の文は『小学』という初学者用に編纂された教本にある一節で、「土地を得ても兄弟を失ったら心は満たされない」と、遺産相続をめぐる争いを戒めています。

☆今回扱った句形は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。
だい

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漢文【重要漢字】第32回

今回からは、「すなはち」と訓む漢字の使い分けを問います。語と語、文と文の関係を踏まえて判断してください。

問題 次の文の空欄に入る漢字として適切なものを一つ選べ。
天下有道( )見、無道( )隠。
 ① 即 ② 乃 ③ 則 ④ 輒

正解 ③
解説 「すなはち」と訓む漢字の中で、仮定形をつくるのが「則」です。前が条件節、後が帰結節で、〈~ならば・~すると〉の意ですね。「則」を入れて訓読すると、「天下に道有れば則ち見(あら)はれ、道無ければ則ち隠る。」となります。天下に道が行われているのなら世に出て働き、行われていないならば隠遁する。このように、「則」は対句でよく用いられることも覚えておいてください。

☆今回扱った漢字は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要漢字】第33回

 今回も「すなはち」と訓む漢字からの出題です。訓みだけで満足せず、意味を捉えてしっかり訳し分けてください。

問題 次の文の空欄に入る漢字として適切なものを一つ選べ。
 毎数里( )勒住。 ※「勒住」は〈手綱を押さえ歩みをとどめる〉の意。
 ① 即 ② 乃 ③ 則 ④ 輒

正解 ④
解説 「輒」は、車輪の両わきに取りつける、耳たぶのような形のもたれ木を表した文字で、車輪といつもくっついて動いていることから、「いつも・~するたびに」の意で用いられます。本問の文の空欄に「輒」を入れて解釈すると、「数里行くたびに手綱を押さえて歩みをとどめた」です。「毎(ごとに)」と呼応していることに注目してください。

☆今回扱った漢字は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要句形】第33回

今回は逆接仮定条件からの出題です。確定条件との違いに注意して解釈してください。

問題 次の文を訓読せよ。
 自反而縮、雖千万人吾往矣。 ※「反」は「かえりみる」、「縮」は「なほし」と訓む。

正解 自ら反りて縮くんば、千万人と雖も吾往かん。

解説
 「雖」が出てきたら、「いえども」と訓み、逆接でとる・・・それで終わりではいけません。逆接確定条件(~であるけれども)の場合と、逆接仮定条件(~だとしても)の場合があることに注意してください。問題の文は後者です。『孟子』にある一節で、「自らを反省して正しければ、敵が千万人だとしても私は行く」と、固い意志が述べられています。

☆今回扱った句形は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要句形】第32回

今回も前回から引き続き仮定形です。複数の訓みのある漢字を用いた形ですので、まずは仮定形であることを見抜いてください。

問題 次の文を訓読せよ。
 学若無成、不復還。

正解 学若成るなくんば、復た還らず。

解説
 「若(如)」は、比況の助動詞として「ごとし」と訓むだけでなく、副詞として「もし」と訓み、仮定条件を表します。本問の文は、吉田松陰とも交流があった幕末の長州藩の僧侶である月性が詠んだ漢詩の一節で、学業を成し遂げるまでは故郷には戻らないという決意が表明されています。帰結句の「不復~」は部分条件(二度と~しない)です。

☆今回扱った句形は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要漢字】第31回

今回からは、接続関係の語を扱います。まずは、最頻出の「すなはち」と訓む漢字をしっかり覚えましょう。

問題 次の中から「すなはち」とは訓まない漢字を一つ選べ。
 ① 則 ② 乃 ③ 輒 ④ 即 ⑤ 与

正解 ⑤
解説 「すなはち」と訓む漢字はいくつもありますが、それぞれ意味が異なるので注意してください。①「則」は仮定形で〈~ならば〉、②「乃」は〈そこで・やむなく〉、③「輒」は〈~するたびに〉、④「即」は〈すぐに・とりも直さず〉です。また、「便」も「すなはち」と訓みます(「即」と同義)。⑤「与」は、あたふ・あづかる・くみす(動詞)、と・よりは(前置詞)、や・か(助詞)など多くの訓みがありますが、「すなはち」とは訓みません。

☆今回扱った漢字は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要句形】第31回

 今回から仮定形に入っていきます。意味は大丈夫だと思いますので、細かいところにも注意して訓読してください。

問題 次の文を訓読せよ。
 天運苟如此、且進杯中物。 ※「且」は「しばらく」と訓む

正解 天運苟も此(か)くのごとくんば、且く杯中の物を進めん。

解説
 仮定形で最も頻度が高いのが「苟」を用いた形です。「いやしくも~ば」と訓み、〈もし~ならば〉の意になります。仮定条件ですので、「ば」に接続する用言を未然形で活用することも忘れないでください。また、帰結句は「~ん」と推量を加えて解釈します。本問の文は陶淵明の詩にある一節で、できの悪い子どもに対する、父親としての諦めの気持ちを詠ったものです。

☆今回扱った句形は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要漢字】第30回

 この漢字テストでは副詞についてよく出題しますが、現代語にはない読みや用法をする場合が多いのでしっかり覚えておきたいところです。ということで、今回は副詞からの出題です。

問題 次の文における「斯」の意味として最も適当なものを下の①~④から選べ。

 攻異端斯害也已矣。

① かえって  ② とりも直さず  ③ およそ  ④ もっとも

正解 ②

解説 「斯」には、指示代名詞として「ここ」「かく」という訓みと、副詞として「これ」という訓みがあります。副詞は「とりも直さず」の意です。「これ」と訓みますが指示語ではないので注意してください。本問のこの文は『論語』にある孔子の言葉で、「異端を攻撃するのはとりも直さず無駄(害)である」と解釈できます。

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漢文【重要句形】第30回

 今回も前回に引き続き受身形です。前回とは違った形ですが、こちらも頻出ですので、しっかり頭に入れてください。

問題 次の文を訓読せよ。

 為楚相所辱。

正解 楚相の辱むる所と為る。

解説 

「為A所B」で、「AのBするところとなる」と訓みます。Aが動作主、Bが動詞です。本問のこの文は「楚相にはずかしめられた」と解釈できます。なお、「AのためにBせらる」と訓むことも可能です。この場合、「所」は受身の助動詞「る・らる」として訓みます。「所」は単独で用いた場合でも受身の意味であることがありますので、覚えておいてください。

☆今回扱った句形は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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