今回は意外な読みかたをする漢字を取り上げます。とはいえ頻出ですので覚えておいてください。

問題 次の文における「宜」の読みを答えよ。
 牡丹之愛宜乎衆矣。

正解 むべなり(むべなるかな)
解説 「宜」は再読文字(よろしく~すべし)として学習していると思いますが、もう一つ、形容動詞として「むべなり」という訓みを覚えておいてください。〈もっともだ〉の意です。本問では、「宜」の下に置き字の「乎」がありますので、詠嘆形で「むべなるかな」と訓みます。書き下しは「牡丹を之れ愛するは宜なるかな衆(おほ)きこと」、解釈は「牡丹を愛する人が多いのももっともだなあ」です。

☆今回扱った漢字は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。