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漢文【重要漢字】第21回

 今回は現代語では見られない特殊な用い方をする漢字を取り上げます。頻度は高くありませんが、知らないと読めないので、覚えておいてください。

問題 次の文における「諸」と同じ読みする漢字を下の①~④から一つ選べ。

 吾聞諸。

① 皆 ② 之 ③ 説 ④ 事

正解 ②

解説 「諸」は、指示代名詞の「これ」と格助詞の「を」「に」の二つの意味を兼ねた合字です。格助詞の何に当たるかは文から判断してください。問題のこの文では、動詞「聞」の客語(目的語)となっていて、「吾諸(これ)を聞く」と訓読します。「これ」と訓みますので、②「之」が正解です。

☆今回扱った漢字は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要句形】第21回

漢文・重要句形テストは、今回から反語形へと入っていきます。訓読はもちろん、訳し方にも注意してください。

問題 次の文を反語で訓読し、解釈せよ。

 誰知烏之雌雄乎。

正解

訓読 誰か烏の雌雄を知らんや。

解釈 誰も烏の雌雄の区別がつかない。

解説

 疑問と反語では文末の形が違うことに注意してください。疑問では「終止形+や」あるいは「連体形+か」ですが、反語の場合は「未然形+ん+や」となります。送り仮名に「ン」とあれば反語で間違いありません。ちなみに、問題のこの文は『詩経』にある一節で、善悪や物事の是非は簡単には判別できないことを比喩的に表現しています。

☆今回扱った句形は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要漢字】第20回

 今回の問題は、センターで実際に出題されたものです。語彙問題は共通テストでも引き続き出題されていますので、漢字力の強化を図ってください。

問題 次の文における「竟月」の意味として最も適当なものを、①~⑤の中から一つ選べ。
 日行百余里、竟月不疲。
① 月がかたむく ② 月明かりを頼る ③ 夜通し駆ける 
④ 年月を費やす ⑤ ひと月がすぎる

正解 ⑤
解説 「竟」は、動詞として「おふ」と訓み、〈終える〉の意です。本問では、「竟月」で〈月を終える〉ということですが、手前に「一日に百里ほど行くとあります」ので、ここでの「月」は「日」に呼応して〈ひと月〉の意と考えられます。よって⑤「ひと月がすぎる」が正解です。なお、「竟」は副詞として「つひに」と訓みますので、こちらの訓みも覚えておいてください。

☆今回扱った漢字は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要句形】第20回

 今回も、「何」と副詞を組み合わせた疑問形からの出題です。訓みと意味をセットにして頭に入れてください。

問題 次の文を訓読せよ。
 何以明其然也。

正解 何を以て其の然るを明らかにするや。
解説 「何以」は「なにをもつて」と訓み、「どのようにして」「どのような点で」と理由を問います。「以」は手段や理由を表し、「以A」で「Aによって」の意です。「何以」はこれが倒置されていると考えれば良いでしょう。また、「何以」と「也」が呼応していますので、「也」は疑問の終助詞として「や」と訓みます。どうやってそれが正しいことを証明するのか、という意味です。

☆今回扱った句形は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要漢字】第19回

 今回は、現代語とは異なる漢字の読みに関する問題です。頻出ですので覚えておきましょう。

問題 次の文における「難」の読みを答えよ。
 為君難、為臣不易。

正解 かたく(かたし)
解説 「難」を形容詞として訓む場合、現代語では「むずかしい」ですが、古典(古文・漢文)では「かたし」です。下に用言をともない、返読文字として訓む用法も頻出ですので覚えておいてください。「難A」で「A(し)がたし」と訓み、〈Aするのは難しい〉の意を表わします。なお、「易」の訓みも古典では「やさしい」ではなく「やすし」です。

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漢文【重要句形】第19回

 今回も、「何」と副詞を組み合わせた疑問形からの出題です。訓みと意味をセットにして頭に入れてください。

問題 次の文を訓読せよ。
 何為不去也。

正解 何為れぞ去らざるや。
解説 「何為」は「なんすれぞ」と訓み、「どうしてか」と理由を問います。本問では、「何為」と「也」が呼応していますので、「也」は疑問の終助詞として「や」と訓みましょう。『論語』にある、孔子がある婦人に問うた言葉です。その婦人は、「(虎に家族は食われたけれど)苛政がないからだ」と答えます。故事成語「苛政は虎よりも猛し」の由来となった話です。

☆今回扱った句形は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要漢字】第18回

 今回は、久しぶりに熟語の意味を問う問題です。漢和辞典をまめに引いて、語彙力の強化を図ってください。

問題 次の①~⑤の熟語で用いられている「事」の中で、意味の異なるものを一つ選べ。
① 事大 ② 事故 ③ 事業 ④ 事態 ⑤ 事項

正解 ①
解説 「事」は、名詞として「こと」と訓むほかに、動詞として「つかへる」と訓みます。〈(上の者の)用命に応じる〉という意味です。本問では、①「事大」がこの意味にあたります。大きい者・強い者に追従する考え方を「事大主義」と言いますので、覚えておいてください。残る②~⑤はすべて〈こと〉の意です。

☆今回扱った漢字は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要句形】第18回

 前回まで見た「何如」「如何」以外にも、「何」と副詞を組み合わせた疑問形はあります。今回からはそれらについて見ていきます。

問題 次の文を訓読せよ。
 浮生若夢、為歓幾何。

正解 浮生は夢のごとし、歓びを為すこと幾何ぞ。
解説 「幾何」は、「いくばくぞ」と訓み、「どれほどか」と程度を問います。本問は李白の漢詩『春夜宴桃李園序』にある一節です。「若」は「ごとし」と訓んで比況形。はかない人生は夢のよう(に短いもの)であり、歓んでいる時間などどれほどあろうか、と解釈できます。人生の短さが巧みに表現されていますね。

☆今回扱った句形は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要漢字】第17回

 今回の問題は、共通テスト初年度に出題されたものです。共通テスト漢文では語彙問題が必出ですので、漢字力の強化を図っていきましょう。

問題 次の文における「固」と同じ意味の漢字を①~⑤から一つ選べ。
君子固窮
① 強 ② 難 ③ 必 ④ 絶 ⑤ 本

正解 ⑤
解説 本問の文における「固」は副詞ですが、副詞では「もとより」と訓みます。〈もともと・はじめから〉の意です。熟語で「固有」という場合は、この意味にあたります。選択肢で同じ意味で用いているのは、⑤「本」です。「本」も「もと」と訓みますし、熟語で「本能」「本来」というように、「もとからある」の意で用いられますね。

☆今回扱った漢字は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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漢文【重要句形】第17回

 前回は「何如」でしたので、今回は「如何」です。両者を訳し分けられるようにしてください。

問題 次の文を訓読せよ。
 朋友之際如何。

正解 朋友の際は如何せん。
解説 「如何」は、どうすれば良いかと方法を問うときに用います。「(いかん)せん」と送り仮名をしてください。「朋友」とは友人のこと。友人との交際はどのようにすれば良いでしょうかと問うているわけです。なお、問う対象が一字の場合は、「如○何」と間に挟みます。「如礼何」ならば、「礼を如何せん」です。

☆今回扱った句形は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。

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