今回も、「何」と副詞を組み合わせた疑問形からの出題です。訓みと意味をセットにして頭に入れてください。

問題 次の文を訓読せよ。
 何為不去也。

正解 何為れぞ去らざるや。
解説 「何為」は「なんすれぞ」と訓み、「どうしてか」と理由を問います。本問では、「何為」と「也」が呼応していますので、「也」は疑問の終助詞として「や」と訓みましょう。『論語』にある、孔子がある婦人に問うた言葉です。その婦人は、「(虎に家族は食われたけれど)苛政がないからだ」と答えます。故事成語「苛政は虎よりも猛し」の由来となった話です。

☆今回扱った句形は、『新・ゴロゴ漢文』巻末「虎の巻」に掲載されています。