今回は、センター試験というものへの誤解を解くことからはじめましょう。

1.センター試験と二次試験は別物である!
よく、二次対策をしていればセンター試験は秋ぐらいから勉強しても間に合うだろう、と考えている人がいますが、これは間違いです。二次試験とセンター試験とは問題の質がかなり異なります。
そして、科目数が多いセンター試験の対策を秋からやることは、現実的にかなり無理があります。
未習部分は仕方がないとしても、国語や英語などの対策は早め早めにやっておくことです。また、既習部分についても、やった範囲はそのつどきちんとマスターしておくことです。
ちなみに、「センター対策を早く始めた人ほど本番で高得点が取れている」という当たり前の事実を付け加えておきます。

2. センター試験と二次試験の勉強バランスを間違えるな!
センター試験と二次試験の勉強の比率は、次のように考えてください。
センター対二次が、2対1であれば、勉強するウエイトはセンター3に対して二次は1。
センター対二次が、1対1であれば、勉強するウエイトは1.5対1。
つまり、センターの得点を二次の1.5倍のウエイトで考えて欲しいのです。

その理由としては、センター試験はちゃんと勉強すれば80%の得点が取れるのに対して、二次試験の合格点は60%程度に過ぎない、ということがあげられます。つまり、取れる得点に大きな違いがあるということです。
さらにいえば、センターの得点が合格点を超えていれば、二次試験が有利になる(半分でも合格できる大学も多い)うえに、出願時に圧倒的な精神的アドバンテージがある、ということがあげられます。
ちなみに、東大や京大などの超-難関大学においてのみ、この限りではありませんが、それにしてもセンターでの得点と合格率とは見事に正比例している、という事実を記しておきます。

3.80%以上の得点が取れる受験生は、全体の5%しかいない。
センター試験の平均点は約50~60%に設定してあります。その意味では、それほど難しい試験のように思わないかもしれませんが、実は80%以上の得点を取ろうとすると、とんでもなく難しい試験なのです。2の項目でも書きましたが、センター試験はちゃんと勉強すれば、80%までは勉強時間に比例して得点できる問題で構成されています。
しかし、80%を超えようとすると、そこからの5%刻みがとんでもなく難しい試験になっているのです。80%以上の得点が取れるのは、受験生全体の5%しかいないのです。
そこで、まずは苦手科目を早めに対策し、最低でも平均点まで持っていくことが大切になってきます。春から夏にかけては、特に「苦手科目を克服する」ということに力を注いでください。

○今回の宿題
志望大学学部(第三志望くらいまで)の、センター試験と二次試験の配点比率を調べること。
そして、センター試験に対する意識を、二次試験の1.5倍にするつもりで早めにセンター試験対策に取り組むべし。