板野の書いた古文問題集、『極める古文1基礎・必修編』を最後の講まで終えた生徒から、こんな質問がありました。

「第8講は24点でした。最後が1番悪くてすごく落ち込みました。

これで8回分終わったわけですが自分に本当に古文力がついているのか疑問になります。

自分は国語が大の苦手で、特に現代文がひどくて模試では古典でなんとかカバーしてきたのですが、その古典もあるレベルを越えた文章になると突然読めなくなって国語全体の点数が崩壊してしまいます。

単語などの知識はゴロゴ等でいれていますが内容把握ができません。どうしたらよいのでしょうか?」

というものです。
この場合、まずやって欲しいのが「音読」です。

この問題集には「音声講義」も付いていますが、何はともあれ、古文を自力で音読し、同時に口語訳を見てください。

特に口語訳に赤い波線が付いているところが解釈のポイントなので、何度も音読しながら波線部を参照しながら口語訳を見て、最後にはすらすら音読しながら自力で口語訳できるようになれば、古文力は大幅にアップしています。

基本問題ならばある程度得点できても、難しい問題になると突然得点できなくなる、という悩みを抱えている人は多いようです。

苦手科目やスランプに対する解決方法としては、一度離れて冷静になり、客観的に自分を見つめるという方法と、今まで以上にがむしゃらにやる、という方法とがあります。

どちらがいいとか悪いとかを決めるつもりはないのですが、板野の知る限りの一流アスリートたちは、圧倒的に後者のタイプ、つまり「がむしゃらに量をこなす」ことでスランプや苦手意識を克服しているようです。

ソフトバンクの孫正義社長が、高校を一年で中退して単身アメリカに渡り、わずか3週間(!)で向こうの高校3年分の教科書をすべて覚えこんだとき、

「ご飯を食べているときでも隣に置いた教科書を読んでいた。

お皿を見ながらご飯が食べられたらどんなに美味しいことだろうと思った」

というほどの猛勉強をしたそうです。

それくらいのがむしゃらをやってから「苦手だ。できない」と言ってください。

つまり、そんなネガティブな言葉は君の辞書から永久追放してしまうのです。

『極める古文1基礎・必修編』に関して言えば、徹底的な復習、これに尽きます。

本文を何度も読み、単語・文法からのアプローチを繰り返し、そして本文を音読しながら頭の中で人物関係を把握しながら口語訳し、古文の呼吸を完全につかんでください。

8講分を完全にマスターしたとき、違う世界が見えているはずです。